NPO法人 ビオトープ・イタンキ in 室蘭

  1. 自然の復元と回復のようす

     土木工事が終わり、砂泥の窪地に水を湛えただけの殺風景なひろがりに、どのようにして、室蘭らしい生物の群集を再現するか?荒地に芽生えて数か月で開花・結実する草花がある一方、長年月かけてできる森の林床にのみ育つ草花もあります。同じことは動物にも言えます。
     ビオトープの周辺は多様な地形的要素がコンパクトに集中してはいますが、古くから人に利用されてきた土地であり、その外側は海と市街地です。移動能力が大きな鳥や昆虫、綿毛のある種子でなければ容易に入り込めません。淡水魚はもちろん、ホタルなどでも広い市街地を越えて分布を広げることは困難です。
     トミヨやエゾホトケドジョウ(絶滅危惧種)など、失われつつあった室蘭の在来種のいくつかを先行実験池「鶴の雫」で繁殖・保存してきた数年来の準備を活用し、先駆種の導入・定着から始めました。
     生物を介した物質の循環という面からみると、すべての生物は生産者、消費者、分解者に分けることができます。太陽光線をエネルギーに、生産者としての緑色植物から始まり、食物連鎖からなる消費者を経て、ついには分解者により無機の分子にまで分解され、再び生産者により利用されます。

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